寒くなってきて、お問い合わせの多い設備、“エコジョーズ”こと「高効率ガス給湯器」について、メリットもデメリットをプロ目線で解説いたします

●そもそも「エコジョーズ」とは？

通常のガス給湯器では、ガスを燃やした後に出る排ガス（高温のガス）の熱がそのまま捨てられてしまっていますが、エコジョーズはその排ガスの熱を再利用して、効率よくお湯をつくる仕組みになっています

排ガスの熱を回収 → お湯を加熱する使う → ガス使用量を削減→ 燃費が良くなって、ガス代の節約につながる仕組みです

“環境にやさしい＆家計にもやさしい” 給湯器となります

●エコジョーズのメリット

1. ガス使用量・ガス代の削減

排ガスの熱を再利用することで、通常の給湯器よりも燃焼効率が高くなり、結果として、ガス代が安くなる可能性が高いです

2. CO₂の排出量が少ない

環境への負荷が少ないため、環境意識の高いご家庭にも人気の理由となります

3. 補助金・省エネ支援対象になることがある

省エネ設備とみなされるため、導入時に補助金が出るケースもあり、“機器を交換すると今後何か戻ってくるかも”というメリットもあります

4. 長期で見たときのコストパフォーマンス

導入時の価格が少し高めでも、10年・15年と使うなら“お得”になる可能性があります

●知っておきたいデメリット

・初期費用がやや高め

普通の給湯器と比べると、機器代＋設置費用が少し高めになることがありますので、「少し高くても、将来のガス代で回収できるか」を検討する必要があります

・設置場所・条件によって適合しない場合も

排ガスを再利用する構造のため、設置場所・換気・配管の制約が出ることがあり、古い住宅だと工事補助が必要なケースもあります

・10年ほどで「中和器」の交換が必要になる可能性あり

これはけっこう重要なポイントで、中和器とは、排ガスを冷却して出る水分（酸性雨程度の性質）を中和して安全に排出するための部品です

エコジョーズでは排ガスを再利用して冷却する過程で、排出ガスから出る水分（凝縮水）がありますが、その水分を中和して排出するための“中和器”という装置が必要なのですが、この中和器が劣化すると、排出側からの“白い煙”や“蒸気”が多く出るようになる、給湯器本体が警告を出す、排水・配管トラブルの原因になる、結果として 給湯器の寿命が短くなったり、効率が落ちたりする可能性があります

多くの場合、設置から 約10年〜15年あたりで中和器の交換が必要になることがあります

（使用状態・水質・環境によって差があります）

エコジョーズを選ぶ際には「中和器を将来交換する可能性がある」ことを念頭に入れておくべきですよ

・冷水時の立ち上がりがわずかに遅く感じることも

再利用構造のため、通常の給湯器より「お湯が出るまでの時間」がわずかに長いケースを感じる人もいます

ただし最新モデルではかなり改善されていますので、安心いただけます

●どう判断したら良い？選び方のチェックポイント

・ガス代・光熱費を気にしているか

→「毎月のガス代が気になる」「冬にガス暖房・給湯をたくさん使う」なら、エコジョーズの導入効果が出やすいです

・将来10年以上使う予定か

→初期費用を回収したいなら、「最低10年は使う」という見込みがあると安心ですね

・設置環境は適合しているか

→既存の設置スペース・換気の状況・配管の長さなどがエコジョーズ対応かどうか、施工スタッフへ一度確認が必要です

・将来のメンテナンス（中和器交換）も考えておく

→「中和器交換が必要になるかもしれない」という事実を知っておくだけで、後から“え、こんな増額？”みたいな驚きが防げます

まとめ：エコジョーズは「将来視点」で選ぶ設備

燃費・環境・将来コストで見れば非常に優秀ですが、初期費用・設置条件・10年後のメンテナンス（中和器）を理解しておくと安心です

私たちやまみ住設では、導入前に「この設備がご自宅に合ってるか」を一緒になって考えさせていただきます

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